異口同音

手術当日の夜、気合いで寝た私。マジで、気合いでって感じ。何せ手術の後は寝返りさえも、ままならない状態、ベッドの上だし、全身麻酔の影響か、意識はもうろうって感じでした。

手術の翌日、いつもの若手二人の先生方が回診に来ました。開口一番、
「Tさーん、右側の方がねー、ひどかったんだよー。」 ですって。

患者の心理としては、痛くないですか? とか、いかがですか? とか言う台詞を期待してしまいものなので、なんだか、ガッカリ
よくよく話を聞くと、右肺の上葉には、ブツブツと小さなブラが多数あったらしい。左もそうだったらしいけど、その状態が右肺の方が激しかったそうで...。ちなみに今回も手術当日、病院に来ていた両親に見せるため、昨日の手術時、中に入るよう言われたらしいが、さすがに生々しすぎると言う事で、母は断念、父だけが見たらしい。ま、私は意識の向こうのアチラの世界に行っていたので、そんなことは意識すらないのですが。

しばらくすると、看護師さんが様子見に来て...
「Tさん、手術して良かったですよ、右肺の方がひどかったらしいですし。」 ですって。

お昼前に両親が来てくれた。HCUは家族だけは面会できる。
父曰く 「T、右肺の方がひどかったんだぞー。」 もう、ここまで来ると笑える

お医者さんも、看護婦さんも、親までも、口を揃えて“右肺の方がひどかった”、一体全体、自分の右肺、どんなんやってん
まぁ、とにかく右肺の方がブラが沢山あって、内視鏡ではとても取り切れないレベルだったようで、開胸手術して良かった、そう言いたいのは、なんとなーく伝わってきました。
ただね-、患者の精神状態としては、大丈夫?とか労りの言葉が最初に欲しかったんだよなー。わがままかなぁ...

身体の状態を見渡すと、つい先日まで左側にささっていた、空気や血液、体液を抜くチューブが今度は右側にささっている。
右肺の方が激しかったからか、理由はわからないけど、ベッドから起き上がろうとすると、右胸に激痛が走る。困ったことに一人で起き上がることができない。食事のときとか、事あるごとにナースコールボタンを押さなくてはなりませんでした。

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