ごく普通の月曜日。普通に授業がある。今日は1~4限まで詰まってるし、4コマ目は必修の講義、行かないワケにはいかない。
一晩寝たら、とりあえず息苦しさは軽減したようなので、いつもと同じように自転車で大学へ。東京都小金井市の坂の下に住んでいた私。大学は坂の上、15分程度のサイクリングなんですけど...いざ自転車をこぎ始めると、やっぱりなんだか息苦しい。変な咳が出るんですよね。
ま、講義を聴いてノートを取るくらいはできるんですけど、どーにもこーにも変、とにかく変
2コマ目が終了した時点で、大学の保健管理センターに駆け込んだ私。よく考えると、小中高と”保健室”って言う場所にほどんどお世話になっていないんですけど、さすがにコレはおかしいと思って。
私:「なんだか咳が止まらなくて、胸が引っ張られる感じ、息苦しさがあるんですケド...」
管理センターの先生:『風邪のかかり初めの症状じゃない、ベッドで横になってく?』
「ハイ、お願いします...」
で、昼食も取らずに、3限の村上センセの”プロセスダイナミクス”の講義も休んで2時間ほど、休ませてもらった私。
休むとそれなりに息苦しさが軽減するようで、4限の必須授業は出ておかないとマズイので、出席することにしました。
『気になるようだったら、校医さんなら保険証なくても受診できるから、帰りに寄ってみたら?』
部屋を出る間際に、管理センターの先生から頂いた一言でした。
4限はとりあえず無事に終了。
で、この日は、幸か不幸か学科の一大イベントのある日。
研究室の配属決定の日だったんです。私の母校は、学校が一切調整せずに、あくまで学生間の話し合いによって研究室の配属を決めるんですね。で、自分がその進行役の一人だったんですワ。
まぁ、無事に終了したものの、やっぱり、どーにもこーにも、息苦しいし、咳は止まらない。
帰りに校医さんのM内科医院に立ち寄ることにしました。比較的空いていて、スグに順番が来ました。
「昨日から咳が止まらなくて、なんだか左の胸が引っ張られる感じで、少し息苦しい感じも...」
『風邪かねぇ...』
ま、ここまでは、よくある病院での会話。しかし、ココからが...
『Tさん、左じゃなくて右側、痛いとか、おかしいことない?』
「いえ、右じゃなくて、左側です。」
『左...右じゃないかなー...心臓の音が右から聞こえるよ』
もー、ワケがワカラナイ。そー言えば昔、ブラックジャックで臓器反転症なんてのがあるって読んだけど、そんなことは過去に一度も言われたことはないし。
『左ねぇ...不思議だねぇ...一応、レントゲン撮っておきましょうかね。』
待合室に戻った私。
しばらくすると、先生のいる部屋から『なんじゃ、こりゃ』の声。
直後に続いたのが 『Tさん、お入りください』。
ってことは、Tさん、つまり私が”なんじゃこりゃ”なワケで、いったい、ナニが起こってるんだろ...。
診察室には、メチャ深刻な顔のM先生がいらして、隣には先ほど撮ったレントゲン写真が。
『自然気胸と言う病気、今すぐタクシー呼ぶし、紹介状書くからね。日赤系の病院に大至急行きなさい。』
マジで血の気が引いた。って言うか、ドドドドドォーッって、顔から下に血液が流れて引いていく音を感じた